キャリア情報
社費またはアメリカ軍からの派遣学生を除いて、ほぼ全てのMBA生が通常のクラスと就職活動を並行して進めます。Mason Schoolでは就職支援のクラスやイベントが年間を通して提供され、就職活動に必要な情報やツールを得ることが出来ます。なお、2020年は多くのキャリアイベントがオンラインで開催されました。
1. アメリカでの就職・インターンを希望する場合
リクルーターが来校しての採用面接やキャンパス内でのキャリアフェアのほか、毎年9月下旬から全米各地でMBA向けキャリアフェア(下記「アメリカでの就職活動スケジュール」を参照)が開催されます。1年次は翌年夏のインターン獲得に向けて、2年次はフルタイム就職に向けてそれぞれ活動します。なお、社費派遣の学生がスポンサー企業の許可を取りインターンを行う場合もあります。
また、就職活動において、EP(Executive Partners)のネットワークを活用することも可能です。
アメリカ国内でのネットワークにビハインドを持つ日本人学生にとって、EPは強力な味方になります。
<アメリカでの就職活動スケジュール>
MBA 1st year(インターンオファー獲得に向けて)
· 入学直後:カバーレター、レジュメの作成。就職活動戦略の策定
· 9月 - 11月:キャリアエキスポ参加、企業説明会、ネットワーキング、面接のトレーニング。企業への応募を本格的に開始
· 12月 - 3月:面接シーズン。インターンオファー獲得(4、5月までずれ込む場合もある)
· 5月:インターンに向けた就労許可申請などの準備
· 6月 - 8月:インターン実施(インターン先でフルタイムオファーをもらう場合もあり)
※多くの学生が8週間~12週間の期間で1つの企業で働きますが、複数こなす事も可能です。
MBA 2nd year(フルタイムオファー獲得に向けて)
· 9月 - 12月:キャリアエキスポ参加、ネットワーキング、面接
· 11月 - 1月:フルタイムオファー獲得(春以降までずれ込む場合もある)
· 卒業後:就職または就職活動継続
<NBMBAA Conference(通称:National Black)>
アメリカでのMBA生就職に向けた最大フェアであるNBMBAA Conference(以下、NB)を紹介します。
NBは9月下旬に開催されるアメリカ最大規模のキャリアフェアです。開催地は毎年異なり、2020年はワシントンDCで開催されます。毎年、開催地のエリアにある学校が大きなブースを出展し、現地企業やその地域に本社を置く企業への就職をサポートする傾向にあります。立地的にWilliam & MaryはワシントンDCに近いため、2020年はより手厚い就職支援が期待できます。
NBMBAA Conference & Expo公式サイト
およそ100社の有名企業が集い、ブースを出しています。フルタイム採用とインターン採用の両方を実施している企業が多いです。フルタイム応募・インターン応募共に、学生はブースの前に並び、採用担当にレジュメを渡し、そこで数分の自己紹介と簡単な会話をします。レジュメが目に留まった学生は、面接に呼ばれ、面接が始まるという流れです。その場での面接を実施しない企業も、多くは夜に懇親会を実施するため、懇親会に招待されれば貴重なネットワーキングとなります。また、フェア実施前に各企業に応募していれば、フェア中に面接を実施してくれることもあります。
アメリカ国籍以外の学生がアメリカ就職をする場合は、VISAをF-1からH-1Bビザ(ビジネスビザ)に変更する手続きを企業にサポートしてもらう必要があります。この手続きが企業にとって時間、労力、資金を要するため、留学生は採用しないことを前もって示している(ブース前にUS Citizen Onlyと紙が貼ってある)企業も多く、留学生のアメリカでの就職を難しいものにしています。そのため、ビザサポートを行なっている、あるいは過去に行なったことのある企業を事前にリサーチしておくことが重要です。なお、企業がビザサポートの労力をかけてでも欲しい学生が現れた場合、US Citizen Onlyと示している企業でも門戸を開いてくれる可能性はあります。
日本でのキャリアフェアのように、企業説明会程度のものとは違い、1時間を超える本気の面接が行われることもあるため、準備不足で臨むと苦しい戦いとなります。その一方、アメリカの就職活動スタイルを身をもって体験できる貴重な機会でもあります。アメリカでの就職を考える場合には、このNBにはぜひ足を運ぶことをお勧めします。(日本でのインターン及びフルタイム就職を考える場合には、後述するボストン・キャリアフォーラムが非常に重要なマイルストーンになります)
(参考)アジア人学生向けのキャリアフェア
Asian MBA Leadership Conference & Expo公式サイト
このほかにも、Mason Schoolのキャリアセンター(GCMC : Graduate Career Management Center)が、学内外のキャリアイベントについて随時情報を提供してくれます。
2.日本での就職・インターンを希望する場合
大半のクラスメイトがアメリカでの就職を目指すため、日本をターゲットとした就職活動を実施する場合には、情報収集・管理を自身でする必要があります。
<渡米前の企業祝賀会・説明会>
渡米前の4~6月にかけて、各企業の祝賀会や説明会が日本(主に東京)で開催されます。これらのイベントは、就職情報(会社情報やインターン採用に関する情報が主流)を得られるだけでなく、企業の担当者や同じ日本人MBA生との良いネットワーキングの場となります。後々、インターンやフルタイムの就職活動が本格化した際に情報交換できる仲間を見つける絶好の機会です。
(参考)MBA向けのインターン募集を行っている企業の大まかな分類
①外資系コンサルティングファーム
マッキンゼー、ボストンコンサルティング等の外資系戦略系コンサルティングファームは、毎年積極的にMBA採用を実施しています。フェルミ推定、ケース面接等が行われる傾向があります。なお、業務プロセス・IT系のコンサルティングファーム(アクセンチュア等)はMBA向けインターンを提供していないようです。
②外資系投資銀行
ゴールドマンサックス等の外資系投資銀行です。面接回数が多い(電話面接も含めて5回以上も行われる場合も)傾向にあります。
③外資系 メーカー、インターネット関連企業
ジョンソン&ジョンソンやイーライリリー等のヘルスケア企業、アマゾン等のインターネット関連企業も毎年MBA採用を行っています。渡米後の秋にインターン向けたウェブ説明会が開催されることがあるので、情報収集は必至です。
④日系企業
MBA採用を実施している日系企業はわずかですが、楽天やGLOBISは毎年採用を行っています。
<ボストン・キャリアフォーラム>
アメリカで最大の日英バイリンガル学生向けキャリアフォーラムであるボストン・キャリアフォーラム(以下、ボスキャリ)が、毎年11月に開催されます。基本的には海外大学・大学院卒業予定の新卒採用向けのイベントですが、上記企業を中心にMBA学生向けの採用も当キャリアフォーラムで募集しています。アメリカでの就職活動と同様、1年次はフルタイムへの足がかりとなる翌年夏のインターンの獲得、2年生はフルタイム就職に向けて活動します。
ボスキャリは、日本でのフルタイム・インターンのオファーを獲得するための正念場です。インターンに関しては、アメリカでの就職活動よりも少しスケジュールが早く、9月~12月が最も忙しい時期となります。
ボストン・キャリアフォーラム公式サイト
以下は、過去に1年次の学生がボスキャリに参加した際のスケジュールです。
準備~当日のスケジュール
9月中旬~10月上旬
ボスキャリのサイトから各企業に応募
10月中旬~11月上旬
書類審査通過後、Skypeでの面接を実施(大半の企業はSkypeでの事前面接を実施)
Skypeでの面接が順調に進んだ場合、ボストンでの面接日時を予約
前日
リッチモンドからボストンへ飛行機で移動
11月 ボスキャリ1日目
事前にアポイントを取っていた企業との面接
順調に進んだ企業とはその場で翌日の最終面接を設定
夕方は企業との食事会に参加
11月 ボスキャリ2日目
前日に面接を通過した企業との最終面接。その場でインターンオファー獲得
夜は企業との懇親会に参加
11月 ボスキャリ3日目
企業とのランチ会に参加
帰宅
11月~12月(ボスキャリ後)
ボスキャリで一次面接を行った企業との二次面接、最終面接
(ボスキャリの場で最終面接まで至らない企業もあり)
事前準備について
· Mason Schoolのキャリアセンターが提供する模擬面接を是非活用して下さい。面接官役はグローバル企業で採用経験の豊富なEPなので、大変参考になります。
· 面接言語が英語か日本語か、面接時点まで分からない企業があります。
· レジュメは企業によって英語 or (and) 日本語を求められます。
· この時期はボストンのホテルが埋まってしまうので、早めの予約が必要です。
· ボスキャリ前日の夜にも懇親会を行う企業があります。前日の17時にはボストン市街地に着くスケジュールを組むことをお勧めします。
期間中の注意事項
· 会場の広さは端から端まで徒歩10分程度なので、面接の間隔は30分あれば問題ないと思います。ただし、面接が順調に進むと次回面接の予定が入るので、余裕をもったスケジューリングをお勧めします。具体的には、アポイントは多くても5社程度に抑えるべきです。
· 3日目はほぼ消化試合で、会場も閑散としています。3日目は早々に帰宅するスケジュールとし、翌日の月曜の授業に備えた方が良いです。
· 昼食は中にフードコート(高い)があるのでそこで購入して食べられます。
· コート、キャリーバッグを会場で預けることができます。(現金のみ、10ドル程度)
· 初日の開場時は行列ができますが、15分もすればなくなるので必要以上に早く行って並ぶ必要はありません。10時頃に面接を入れて9時30分頃に会場入りがちょうど良いと思います。ブースの配置は当日会場で確認できます。
· 参加費は無料です。キャリアセンターより旅費交通費について還付を受けることができます。